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図版 26

Pseudamiantis sendaica (Nomura, 1938)

センダイヌノメハマグリ

 



竜の口層の貝化石の代表選手のひとつ。産出頻度は一番。絶滅種であり、また、絶滅属でもある。竜の口の海に大繁栄した特異な種。
   
分類
  軟体動物門 二枚貝綱 異歯亜綱 マルスダレガイ目 マルスダレガイ科
  Phylum Mollusca, Class Bivalvia, Subclass Heterodonta, Order Veneroida, Family Veneridae
   
時代
  新生代新第三紀鮮新世前期(約500万年前)
分布
  宮城県(化石産出)
生息深度と底質
  潮間帯下から水深30mくらいまでの細砂泥底,内生(推定)
   

同定のポイント

Pseudamiantis 属

大型~中型で丸みを帯びた台形。殻が厚い。膨らみは強い方。種類により時として、もっとずんぐりしたり、異様なせむし状の恰好を成すことがある。成長脈が明瞭。磨耗していない標本では、ごく弱い放射脈が見られることがある。保存状態のよい標本では、小月面が認められ、凹まずに境界線が刻まれているのが観察される。主歯は3つ。左殻に前側歯があり、右殻側はソケット状。套線湾入はU字型。腹縁は刻まれない。

大型。後背縁が張り出して、せむし状の外形を示すことがある。咬板および歯が強大。左殻の前側歯はこん棒状で、右殻の側歯ソケットの縁は「ハ」の字型。

 



原記載(1)
Nomura, 1938 :
 
Molluscan Fossils from the Tatunokuti Shell Bed Exposed at Goroku Cliff in the Western Border of Sendai
[ Science Reports of the Tohoku Imperial University, 2nd Series (Geology), Vol. 19, No. 2, p. 235-275 ]
 

野村七平,1938年:

 
仙台西縁部の郷六の崖に露出する竜の口貝殻層産軟体動物化石
[東北帝国大学理科報告 第二類(地質学)]
 
Pitar sendaica n. sp.
 
Holotype 斎藤報恩会自然史博物館 Reg. No. 4017 ,産地:郷六
Paratype 斎藤報恩会自然史博物館 Reg. No. 4017 ,産地:郷六
  東北大学地質学古生物学教室 IGPS Reg. No. 16130,産地:南六間町
 

 

(和訳)

end



原記載(2)亜種
Nomura, 1938 :
 
Molluscan Fossils from the Tatunokuti Shell Bed Exposed at Goroku Cliff in the Western Border of Sendai
[ Science Reports of the Tohoku Imperial University, 2nd Series (Geology), Vol. 19, No. 2, p. 235-275 ]
 

野村七平,1938年:

 
仙台西縁部の郷六の崖に露出する竜の口貝殻層産軟体動物化石
[東北帝国大学理科報告 第二類(地質学)]
 
Pitar sendaica monstrosa n. subsp.
 
Holotype 東北大学地質学古生物学教室 IGPS Reg. No. 16131 ,産地:郷六
Paratype 斎藤報恩会自然史博物館 Reg. No. 2276 ,産地:郷六
 

 

(和訳)

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