企画展「はるかなる憧憬 チベット」展示の様子

企画展 東北大学総合学術博物館のすべて Ⅰ
   「はるかなる憧憬 チベット」 開催の様子

企画展開会式でのテープカット総合学術博物館は、1998年4月に組織が発足し、博物館建物新営・開館を目指して活動してきました。今年度は発足5年目という節目にあたり、博物館の開館に先立ち、東北大学が収蔵する貴重な資料標本類の学術コレクションを広く紹介する展覧会を企画しました。今回は、その第1弾として、東北大学大学院文学研究科所蔵の「河口慧海請来チベット資料」に焦点をあて、 「東北大学総合学術博物館のすべ てⅠ はるかなる憧憬(あこがれ)チベット-東北大学所蔵河口慧海チベット請来品の全貌-」と題し、本博物館と仙台市博物館の主催、NHK仙台放送局との共催で、2004年1月16日から2月29日までの39日間、仙台市博物館の特別展示室で開催しました。河口慧海(1866-1945)は、明治・大正時代に鎖国状態のチベットに仏典を求めて日本人として初めて入国しました。彼が現地で収集した仏像や仏画、貴重な動植物標本の多くが、御遺族から東北大学に寄贈されています。この企画展示会では、河口慧海の旅した当時のチベットの世界について三部構成で紹介し、これまでほとんど公開されることのなかった慧海コレクションを一挙に公開しました。

企画展会場入り口第1部は、「河口慧海-人と業績-」と題して、チベット大蔵経の仏典を求めた慧海の人となり、その業績を紹介し、チベット旅行の道程をたどった展示、第2部は、「河口慧海の請来品-仏教美術資料-」と題して、仏像、タンカ、ツァツァ、版画類等のチベットの優れた仏教美術品を鑑賞していただく展示です。第3部は、「河口慧海の請来品-衣類染織品・日用品・標本類-」と題して、19世紀末から20世紀初頭のチベット人の信仰や生活様式、さらには、東北大学の研究者による新たな視点からの、現地の自然や貴重な動植物標本、岩石・化石標本を解説した展示です。
 展覧会場の出口付近には、将来建設される総合学術博物館の展示構想を紹介するコ一ナ一も設け、各部局所有の資料・標本類も一部展示しました。1月16日に行われた開会式には吉本東北大学総長や阿部仙台市教育長を始め多くの来賓の出席をいただきました。本企画展の期間中の入場者数は、12,785人にのぼりました。

 この展覧会にあわせて、毎週土曜日の午後に「チベット探訪」と題した5回の公開講座が仙台市博物館ホールや宮城県美術館講堂、仙台市福祉プラザ・プラザホールで実施されました。さらには、NPOの方々が中心となって、チベットに関連するト一ク会やコンサ一トも2回開かれました。これらの催しには、毎回150~300人が聴衆し、いずれも盛会となりました。
  最後になりましたが、本展覧会開催のために貴重な資料をご出品いただきました皆様、ご協力いただきました関係各位に厚く御礼申し上げます。

↓企画展の詳細ホームページをアップしました

 

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