衣類染織品・日用品・装飾工芸品
衣類染織品・日用品・装飾工芸品は、河口コレクションの民俗資料など413点から、僧侶や一般の人々が身につけた衣服類はじめ日常の生活に必要な飲食器から文房具、鍵・錠、財布、貨幣・切手、雑貨、そしてアクセサリーなど装身具63件を選んだものである。これらは、慧海が2回にわたりチベット旅行した19世紀末から20世紀初頭におけるチベット人の生活臭をそのまま感じさせるものとしてはなはだ興味深いものである。


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動物標本
人骨を使ったチベット独特の法具で、仏教の諸行無常、無我の理を悟らせるためのものとされる髑髏杯(どくろはい)・頭蓋骨の念珠・大腿骨の笛などがある。髑髏杯・頭蓋骨の念珠・大腿骨の笛は鑑識を行い、その結果とともに標本類として展示している。
髑髏杯
人間の頭蓋骨(頭の骨)で作られたカパーラという杯。「有と無の分別を断つ」シンボルとして密教儀式の際に用いる法具でる。日本語の「瓦」はこの「カパーラ」から来ている。この標本は共に成人の頭蓋骨である。(企画展図録解説より)
人骨の笛
人間の大腿骨(太ももの骨)を加工して作ったカンリンという管楽器の一種。密教儀式の際に用いる法具でもある。片手で水平に構えて吹き、普通2本1組で用いる。この標本は全て右側で、身長約150cm程度の成人の大腿骨である。(企画展図録解説より)

雪男の手(ユーラシアカワウソの手)
手には大きな爪と皮膜(水かき)がありますが,この標本は爪が根元で切断され、皮膜が目立たないようになっているため、人間の手とよく似た外見になっている。(企画展図録解説より) |