露頭の上の方に見える、厚くてもっさりした感じのは軽石凝灰岩で、その下に、表面が白くてつるっとした感じの地層と黒い地層が、帯のようになって見えています。その白い層は細粒凝灰岩で、陸上で火山灰が降り積もってできたものです(画面の右側ではサビ色に表面が変色しています)。黒いのは亜炭層です。画面右側には、炭化した立ち木の化石が、亜炭層から、細粒凝灰岩を突き抜けてはいっているのが見られます。木の幹の先の方はどこかに飛んでいってしまったのでしょうか。その昔、大規模な火山活動があり、森林全域に火山灰をつもらせた後、巨大火砕流の怒濤が押し寄せました。3つの地層はこのストーリーを物語る証人です。厚い軽石凝灰岩と白い細粒凝灰岩のセットを、広瀬川凝灰岩(広瀬川凝灰岩部層)と呼んでいます。