漆ステンレスを用いた尾形光琳《紅白梅図屏風》

公開施設、記念碑等

漆ステンレスを用いた尾形光琳《紅白梅図屏風》

 マテリアル・開発系 大講義棟に設置された漆ステンレス製品。 漆器は日本を代表する伝統工芸であり、英語で"japan"と呼ばれる。漆ステンレスは、漆の膜(厚さ40ミクロン)とステンレス箔(厚さ50ミクロン)とを複層化した優雅な新素材であり、 超モダンな感覚が現代社会にマッチして、急速に普及しつつある。
 この作品は国宝・尾形光琳屏風絵の図柄をアレンジしたもので原画は熱海MOA美術館の所蔵、毎年2月に展示されている。

デザイン;京都工芸繊維大学 教授 藤本康雄、助教授 船越暉由
漆フィルム;葛川工業㈱、藤森工業㈱、 パネル加工;宮崎木材工業㈱
制作・提供;川崎製鐵株式会社・建材事業開発部
1992年9月

Urushiol
 漆(うるし)の木の樹液を塗料や、接着剤、彫刻材料などに利用する「漆工芸」の技法は、縄文時代後期に中国から伝来した。 その後、日本独自の発展を遂げ、とくに平安時代の王朝文化にはぐくまれて、幽美な蒔絵(まきえ)や螺鈿(らでん)などが生み出された。
 漆の主成分;ウルシオールは、本学理学部科学科教授・真島利行によって究明され、同教授は1949年、第8回文化勲章を受章した。

関連情報

眞島利行先生像 http://www.museum.tohoku.ac.jp/center/katahira/katahira-009.html 
久保孝文・江口太郎「真島利行ウルシオール研究関連資料」 https://www.chemistry.or.jp/know/doc/isan011_article.pdf/ 
紅白梅図 https://www.moaart.or.jp/?collections=053/ 

アクセス

B03 マテリアル・開発系 大講義棟