企画展「東北の情報エレクトロニクス・リサーチ」体験コーナー 超伝導ジェットコースター

第5回「発祥の地 東北の情報エレクトロニクス・リサーチ:歴史と最先端 そして夢」

企画展 東北大学総合学術博物館のすべて Ⅴ
 「発祥の地 東北の情報エレクトロニクス・リサーチ:歴史と最先端 そして夢」 開催の様子

グリーンプラザ会場での展示

表記の企画展が、東北大学総合学術博物館、東北大学電気情報系および電気通信研究所の主催、東北電力グリーンプラザ、仙台市科学館の協力の下、東北電力グリーンプラザ(2006年9月26日~10月6日)および仙台市科学館エントランスホール(10月7日~10月15日)を会場に開催されました。

仙台は光通信発祥の地として広く知られています。これは、八木・宇田アンテナ、分割陽極マグネトロン、銅帯式磁気録音機などの歴史的発明に始まり、半導体・光通信技術の確立に大きな役割を果たしてきた、東北大学の情報エレクトロニクス研究の伝統の一端を示すものです。
これらの研究は、液晶ディスプレイ技術、ハードディスクドライブ技術、フォトニクスやスピントロニクスの研究など、最先端技術の開発に引き継がれてきました。

「大学・職人の街」エントランス

東北大学は、2007年に創立100周年を迎えました。本学ではこの間さまざまな発明や発見をなし遂げてきましたが、それらは研究者の努力だけではなく、研究教育をサポートする技術者たちの努力のたまものでもあったのです。

今回の企画展では、東北大学の教育・研究活動を紹介する中で従来あまり取り上げられることのなかった、「大学の教育・研究を支える技術者たち(技術職員)」と彼らの「技術」にスポットをあてて展示をおこないました。

東北大学には、教員、事務職員、看護職員そして技術職員などが働いています。技術職員は、それぞれの研究分野の技術・知識を身につけた専門的な立場で、さまざまな場面で技術スタッフとして教育・学術研究を支えています。
東北大学100年の研究教育の歴史において、大学の教育・研究を支える技術者のはたした役割をふりかえり、彼らがうけついできたさまざまな学問分野の多岐にわたる技術と、その仕事振りについて展示をおこないました。

科学館会場での展示と実験風景

今回の企画展は、東北大学の学術標本や研究成果を広く公開する企画展シリーズの第5回目で、これら東北大学の情報エレクトロニクス研究の歴史と最先端研究およびそのめざす夢を紹介しました。

展示では、上記の研究の歴史を、八木・宇田アンテナや初期のハードディスク、現在研究中の電気自動車等の展示を加えて示した上で、現在この分野でどのような研究が行われているかを、30の研究室ごとに紹介しました。

内容が多岐にわたるものであったので、各会場ともパネル展示は前半・後半で15テーマずつの入れ替えを行いました。10月6日には、梅原仙台市長が展示会場に見え、主催者のひとり海老澤丕道教授の案内で見学されました。

ロボカップサッカー

グリーンプラザ会場では、展示に加え、3つの普及講演会を開催し、この分野の研究をより深く理解していただくことにしました。

一方、科学館会場では、おもに小・中学生を対象に、2つの実演・体験コーナー、「超伝導ジェットコースター:空中に浮いた列車がレールの上を走る!?」および「ロボカップサッカーに挑戦してみよう」を設け、各6回実施しました。